ペアローン?連帯債務?どっちがいいの?

最近では夫婦の共働きが増えていることもあり、住宅ローンを夫婦で借りるケースも増えてきました。

夫婦で住宅ローンを借りる場合の借り方としては「ペアローン」「連帯保証」「連帯債務」の3つのパターンがあります。

ここで悩んでしまうのが、「ペアローン」と「連帯債務」どちらにすればいいか?

ペアローンとは?

ペアローンは、夫婦がそれぞれに別々の住宅ローンを組むことをいい、1つの物件に2本のローン契約を結ぶことになります。

それぞれが各自の借入額に対して支払い義務を負うこととなります。

☆メリット☆

住宅ローン控除を夫婦とも受けられる。
団体信用生命保険も夫婦それぞれに適用される。
借入額を増やすことができる。

契約が2本になることで、金利タイプ、返済方法、返済期間などをそれぞれでチョイスできます。例えば、夫は35年固定の住宅ローンでボーナス時返済あり。妻は変動金利型で返済期間25年のボーナス時払い無し、というように個々の働き方や考え方に応じた借入額、借入条件を選択することができます。

★デメリット★

事務手数料や登記手数料、印紙税は、それぞれが所定額を支払う必要があります。つまり、単純計算で単独名義のローンの2倍、コストがかかることになります。

連帯債務とは?

連帯債務は、主な住宅ローン契約者と連名で1本の住宅ローンを契約するため、夫婦2人に借入額の全額分の支払い義務が生じます。仮に、夫が主たる住宅ローンの契約者だとすると、配偶者である妻は連帯債務者として全額の債務を負うことになります。

☆メリット☆

住宅ローン控除を夫婦とも受けられる
契約するローンは1本なので、必要な書類や手数料が1人分で良いので手間とローン以外の必要経費を抑えられる。
借入額を増やすことができる。

★デメリット★

連帯債務者は一般の金融機関だと団体信用生命保険に加入できない。
取り扱っている金融機関が限られている。

住宅ローン選びの基準は、トータルコストがポイントです。「金利は低いけれど諸費用が高い」という住宅ローンもありますので、諸費用のチェックが重要となってきます。ペアローンの場合とそうでない場合など複数パターンで試算し、トータルコストを確認して選択していただきたいと思います。

 

【ペアローンに向いている人】

夫婦ともに安定した収入があり、出産・育児休暇の後も復帰できる。
団体信用生命保険に夫婦どちらも問題なく加入できる。

【連帯債務型に向いている人】

諸費用の負担を増やさずに収入合算をしたい。
数年後には妻が仕事を辞める可能性がある。
住宅ローン控除を夫婦それぞれ受けたい。

安易に、「今は、夫婦共稼ぎで家計も楽だから…」といったことだけで、連帯債務やペアローンを利用することは、将来のリスクが大きくなる可能性が高いです。一度夫婦2人で住宅ローンを組んでしまうと、夫だけの収入で借換えようとしても難しい場合もあります。将来のライフプランを見据え、返済計画を十分に検討した上で慎重に判断していただきたいと思います。

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